学園長コラム 可能性の扉
2013年6月4日
6月に入りました。
高等部の体験学習として、「田植え」を先日行なった
生徒の皆さんは、お米づくりがいかに大変なことなのかが、
経験できたと思います。
高等部の皆さんは、幸運なことに晴天に恵まれて、
五月晴れのすがすがしい天候の中、農作業を
実施することができましたが、農業ほど天候に左右される
仕事はないのです。ですから大昔の人は、
自然崇拝という信仰に頼り、天候に恵まれるように、
豊作を祈願したのです。
これから梅雨に入りますが、梅雨が長くなれば
収穫にも影響してきます。長期予報では、
今年の夏は猛暑になるようです。夏が冷夏でも
収穫に影響しますが、猛暑すぎても、何年か前の
猛暑だった夏のように、お米が黄色くなり、
出荷できないお米になってしまう、とご協力いただいている
春日部の農家の方々がおっしゃっていました。
そんなことを教えて頂きながら、高等部の皆さんが、
田植えに精を出している姿を見ると、
いろいろなことが頭に浮かんできました。
一つは、自然学園の生徒も、天候に非常に
関係深い精神状態の子どもたちが多いということです。
5月は、気持ちが不安定になりやすい時期で、
「5月病」という言葉が一般的になっていますが、
新入社員のサラリーマンや大学生の新入生ばかりではなく、
最近は、高校生や中学生以下の子どもたちにも、
「5月病」があるようです。
新しい環境に適応できないことに起因する
精神的な症状を指していますが、医学的には適応障害や
気分障害、鬱(うつ)と診断される症状で、
発達のつまずきが起因した2次障害と言われる
症状のひとつにも、精神的な不安定さや不登校などの
問題行動が伴い、不安定になっている子どもたちが
多く見受けられます。
(つづく)