発達障害と不登校②
2011年12月14日
(こちらの記事は前々回の発達障害と不登校①の続きです。)
1.中学校になると教科ごと、部活ごと、委員会ごとに
担当の先生が違うので、一人に対する先生のかかわりが、
目の行き届く小学校と比べ希薄になり、
悩みを打ち明けられる教員がいない、
または消極的な生徒ほど担任との関係が希薄になりがちである。
2.精神的な成長により、嫌なことを避けたいという強い意志が
出てくる。
3.クラブ活動が必修になることによって、
放課後の人間関係などを通して今まで経験しなかった
コミュニケーションを必要とされ(携帯電話の使用、
ゲームセンターなど繁華街など)、生活習慣の乱れや、
人間関係のトラブルにつながりやすい。
4.入試に調査書のウェーとが非常に高くなってきているので、
評価が低い生徒ほど学年が上がるごとに入試に対しての
ストレスがかかりやすく精神的に不安定になりやすい。
以上のことに対して、発達障害がある子ども達の行動を考察してみると、
まず、学年があがるごとに学力面のつまずきや
人間関係のトラブルが増加し、ストレスの負荷が多くなってきます。
その悩みを相談する担任との接点が、
生徒から積極的に関係を求めなければ、見いだせない子供たちが、
コミュニケーションに苦手さを
抱える発達障害の子供たちの特徴の一つです。
2に関しては、もともと、物事の好き嫌いがはっきりしていて、
苦手なことに対して回避する傾向をもっている
発達障害がある子供たちの場合は、
中学生になり自分の問題行動に気づいてくると、
自分の意思通りに行動したいという気持ちの高まりとともに、
不登校という選択肢を選ぶ子供たちが増えてきます。
そして強迫的傾向および行動パターン化しやすいため、
ストレスを回避して精神的な安定を求めようと不登校が長期化し、
その生活リズムがパターン化してくることが
発達障害のある生徒たちにおける長期不登校生の増加の要因であると思っています。
(発達障害と不登校③へ続く)