第17回『思いやり収穫祭』特別企画「卒業生座談会『僕たちの未来』」について
2025年10月28日
現在の一般就労の状況は、障害者雇用促進法による法定雇用率の改訂を背景に通信制高校からの人材に注目が集まっています。いままでの障害者就労が認識されていた業務内容としては、知的なつまずきがある人たちでの業務の遂行がしやすいように、軽作業のラインなどの単純なルーティーンの業務が主流でした。作業はマニュアル化され業務の手順は管理され繰り返しの労働が課せられていました。発達障害であるADHD傾向の人たちは多動的な傾向があるので単純な繰り返しの業務は苦手です。現在はある程度の自己決定力に業務を委ねて効率的なグループワークでの業務が推進されています。与えられた仕事をこなすだけではなく業績になる仕事を自ら創出していく積極性やアイディアが彼らには期待されているのです。
現実問題としてキャリアを積みながら豊かな人生を歩むことは偶然性が大きく左右します。初めての職場で任された業務や人間関係の積み重ねが、自分のやりがいがある適職を見つけるもっと確かなプロセスであり、一つひとつ経験を前向きな努力で乗り越えた足跡が社会人として成長し、個人のスキルを育むことに繋がります。もう保護者が彼らのキャリアの道を拓き、レールに乗せて人生を共に歩むことは不可能です。自分の意志でキャリアを重ねその中で適職を見つけることが何よりも確実なキャリアアップの方法なのです。
今回参加していただく演者は現在、一般就労において企業で活躍している自然学園の卒業生です。発達障害の診断があり、小学校、中学校時代に不登校を経験しています。不登校になってしまった経緯と発達障害の特性との関連性やいじめや人間関係のトラブル、学力不振など学校生活おける困難さなどについての経験談をお聞きしながら、特性によるつまずきと向き合いながら企業でのキャリアアップを実現している現在に至る経緯や仕事との向き合い方や自分抱く「働くこと」の意味などお話しいただく予定です。






