[バンブー便り1月号]学園長ブログ~可能性の扉~④

2017年3月21日

4、11年間を通じて思うこと

自然学園開校当初から、就労体験を経て社会参加にいたる継続的な支援を、幼児期の段階から実施し、成人になる過程を通して、実現していきたいとの強い思いが私にはありました。中学生の進路を考えるうえで、高卒資格が取得でき、特別支援教育が受けられる高校の必要に迫られ自然学園高等部を設立しました。就労に向けた社会的な自立を視野に入れた教育機関としての大学部を設立しました。

昨年は、「大人の発達障害」というタームが世の中に認知されていくにしたがい、そのつまずきを理解した上で、積極的に採用しようとする企業の動きが、平成30年の精神障碍者の企業に対する雇用の義務化とともに、合理的配慮が規定された『障害者差別解消法』の成立、「発達障碍者支援法」の改定と確実に一歩踏み出したように感じられた年でした。

企業の理解が進むにつれて、自然学園の理念を受け入れていただき、本校の生徒に対して、体験就労などを実施していただける会社が多くなり、大企業の好調にともない体験就労を通して内定をいただける企業も多くなってきた印象を持ちました。
今後もこのような動きは確実に加速するであろうと自信を持っています。

去年1年間は、再び、不登校児童の問題も取り上げられるようになってきました。
『情緒混乱』『無気力』といった理由が上位を占める状況において、適応できない教育環境で、学校に行くことができなくなってしまった発達障害がある子どもたちが、不登校全体の大半以上を占めている事実は、容易に想像がつくことだと思います。このことに先駆けて併設した小学部、中学部も在籍生が急に多くなってきたことにも、このような背景があり、今後ますますニーズが高まると思われます。
私は、自然学園において、このような時代を写す鏡のように、その必要性を肌身で感じています。自然学園バンブー教室では、上述した現状がある子どもたちにおいて、彼ら一人一人の抱えたつまずきを理解して、まずは学習面においての「できる」を経験させてあげたいと思っています。『できる』の積み重ねが少しでも積極的に行動する意欲につながり、自分のつまずきやできないことに向き合い、失敗したことは素直に謝れる勇気に結び付けてあげたいと願っています。このことがソーシャル・スキル・トレーニングの原点であり社会に適応できる力になります。バンブー教室はこのような教育ができる新しい発達障害のお子様のための塾であり続けたいと思っています。

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