高等部通信 学園長ブログ(R5 1月新学期特別編集号)-3

2023年1月23日

3、2学期終業式学園長挨拶

クリスマス会の前に2学期を締めくくる終業式を実施しました。私が皆様にどんな話をしたかまとめたので、話を聞き逃した人も読んで思い起こしてみてください。

今年の漢字に「戦」が選ばれました。ロシアのウクライナ侵攻に始まり、カタールでワールドカップが開催された年でした。数々の試合を通じて私たちは選手の皆さんに感動を与えてもらいました。日本代表が出る試合は夜中までテレビ画面に釘付けになりました。試合前から勝てる見込みがないとされていた日本代表チームが、強豪に勝つ姿は感動以上に驚きが隠せませんでした。世界の有名クラブで活躍しているスター選手に対して一歩も譲らず、堂々と競い合っていた姿に心を打たれました。チームワークと個人を生かすチームプレイに徹した、選手一人ひとりの勇姿が目に焼きついて離れません。

また、ロシアのウクライナ侵攻に関しては、戦争に正義などなく、犠牲になるのは子どもたちや一般市民、社会的な弱者であることが改めて現実として突きつけられる結果となっています。多くの市民が巻き添えになって亡くなっています。また、こうしている間でもウクライナは厳しい冬に突入し、発電所が爆撃によって破壊され停電になり、水も供給されない状況下で寒さと恐怖に怯えながらなんとか生き永らえようとしています。困難な状況を生き抜く人たちの姿を、私たちは忘れてはならないと思っています。

来年の選ばれる漢字が「戦」ではなく「平和」に関係する漢字が選ばれることを願ってやみません。ワールドカップもオリンピックも平和の祭典です。また、近年取り上げられているSDGsは、国連の総会で採択された、すべての国が2030年までに達成しなければいけない17の目標です。SDGsで使われている「持続可能な開発」という言葉にある「持続可能」とは、私たちが将来の世代のことを考えるということであり、戦争とはかけ離れた取り組みのはずです。

生徒の皆さんの中には、どうしてもできないことがあり、そのことで他のお子様と比較され自信がなくなっている人たちが多いことでしょう。皆さんにはできることが必ずあります。自分のできることや得意なことを突き詰めれば、人から認められ、人の役に立つことが必ずあります。大切なことは、前を向いて現実から逃げない勇気です。人の目や評判に気を取られ、自分自身を失うことのないようにしましょう。一番戦わなければいけない相手は自分自身だからです。イライラして物に当たったり、人を攻撃したり、暴れたりすることは物事を解決する手段としては最低な武力紛争と同様の暴力です。皆さんに平和を願う気持ちがあるのなら、まずできることは、イライラや不安から逃げる手段として相手や物を傷つけることは絶対に辞めるという強い決意を持つことです。相手のことを考える意識を忘れないことです。

高校部3年生は1月の中旬に卒業試験(卒業単位認定試験)を控えています。また大学部、高等部1、2年生も1月の終わりから2月にかけて後期試験を控えているので風邪などひかないように気を付けて過ごしましょう。』(一部抜粋 要約)

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