[高等部通信6月号]学園長より~可能性の扉~②-2

2018年7月24日

人間関係やギクシャクしない集団生活をスムーズに送るために必要なマナーやルールまたはコミュニケーション力を高めて、相手を理解し協調できる力を学んでいく必要があります。

障害者雇用促進法に基づく障害者雇用の場合、企業は面接ではわからない発達障害の見えない障害を一定期間の実習で確認するのです。企業にとって体験就労は採用したい人材を発掘する唯一の機会なのです。中学校が実施する「職場体験」や「インターンシップ」とは企業にとって目的が違うのです。社員が日常業務で行う生産活動または営業活動を行う職場に、人員として派遣されるので実習生とはいえ、そのことを阻害するような行為は許されません。ですから企業は学校側に、今までの信頼関係を礎にそのレベルに到達した生徒を要求することは当然のことです。学校としても企業の基準を満たさない生徒を企業に派遣する訳にはいかないのです。自然学園の授業はそのレベルに到達させることを目的として、教員が生徒を指導しています。そのことへの保護者の皆さんの理解は必要不可欠です。

これから予定している7月8日(日)、9日(月)の千葉県の南房総国定公園内にある大房岬の近くの大房岬自然の家における1泊2日のサマーキャンプもソーシャルスキルを育成する活動の一つです。学園祭などあらゆる学校行事から学んだSSTを実践する機会になります。授業で学んだことを般化できないとSSTの意味がありません。般化とは学んだソーシャルスキルで日常生活や職場、学校などにおいて状況に応じた適切な行動がとれることを意味します。

夏休みには、企業見学会や2年生以上の人たちは、いよいよ企業実習が始まる人もいます。3年生は採用を前提とした実習に望むことになります。そのためには、絶えず気持ちの安定を図り、自分自身で自分の気持ちをコントロールできる力を養わなければなりません。そして企業に受け入れられるソーシャルスキルを身に着けなければいけません。そんなことを意識しながらの1学期の残り少ない学校生活を有意義に過ごしてください。そしてもう一度、クラスメート一人ひとりを大切に思う気持ちを胸に抱きながら楽しい学校生活を送るように心がけてください。

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