[高等部通信9月号]学園長より~可能性の扉~6

2022年9月19日

発達障害の子どもたちのキャリア教育

 

私は、発達障害の子どもたちのキャリア教育でまず教えなければいけないものとして「働くことの意味をどのように伝えるか」を考えています。具体的には『「働く」ことの意味を考える』ことが必要になります。1つ目に「収入を得て衣食住を満たし、生活を安定させる」2つ目に「能力を生かし、自己実現を目指し、個性を発揮する。」そして3つ目に「社会から与えられた役割を果たし、他者とつながる」。この3つのことがわからないままでは実際にインターシップや企業見学を実施したところで就労する意識が持てないまま終了することになるでしょう。「働く」ことの意味を理解してこそ、働くことがもたらす「自分が相手を認め、相手にも認められている」「社会に貢献できている」という2つの重要な実感を受容することに繋がるはずです。働くことを通して得られる自己尊厳、満足感、達成感、自信、責任感、勇気、未来への希望などは、発達障害のある人にとって強く深いものになり、生活の質を高めていくうえで不可欠なものになります。そのことは自分を価値ある存在として捉えることができるようになることでもあります。

お問い合わせはこちら