高等部: 4月号学園長ブログ-7

2024年5月9日

7、自然学園高等部での教科学習

本来、通信制高校の単位認定はレポート課題の提出とスクーリングと言われる面接授業の出席が必修になっています。年に数回程度のスクーリング以外は自宅での自学でも学業が修められる制度です。現在の通信制高校は、各地域に学習センターを設けて授業形式で自学自習を補っている現状があります。これは、現在の通信制高校在籍生徒の現状にあります。というのも、通信制高校在籍生徒のほとんどが中学校や高等学校在籍時に不登校を経験している人たちだからです。それ以外の人たちは通級を利用していた人たちや小学校や中学校の途中で特別支援学級に在籍を移した特別支援教育を必要としている人たちが中心です。

そのような人たちは、先ほども触れさせていただいたように読む、書くなどに苦手さがある人たちなので、中学校時代のドリルの課題提出と同様に、レポート課題などの提出を苦手としている人たちです。そのような人たちにとって自学自習でのレポート提出は負担が大きいと思います。また、リモートでの学習や動画の配信など一方的な学習も同様です。

高校で不登校を経験した生徒の中には、学習面には問題はなく、ブラック校則に代表されるような生徒指導上での問題で行き渋りや不登校が始まった人たちがいます。そのような人たちはむしろ配信やリモートでの学習を望んでいる人たちです。通信制高校の場合は視聴覚での学習を選択すればスクーリングの10分の8まで免除されるので、自学自習の通信教育で単位の認定が可能なのです。海外を舞台にしている高校生のアーティストやアスリートなどはこの制度を利用している人たちが多いです。

通級や支援学級に在籍していた特別支援を必要としている人たちは、高等学校で経験する行事や人との関わりを期待して入学してくる生徒がほとんどではないかと思います。むしろ全日制高校と同じような学校生活を期待している生徒の方が多いと思います。自然学園は、そんな生活を叶えられる、通信制高校の技能連携施設の認定を受けている学習センターです。ですから、自然学園で学習することで高校卒業資格が取得できる訳です。授業に出席することが単位の認定に結び付きます。高等部の学習はそれぞれの学習でのつまずきに配慮しながら現在の学習到達度に沿った学習課題を授業で進めていくことが基本になります。それぞれの困難さをできるだけ配慮したユニバーサルデザインを支援の中心においています。

入学した新入生の生徒の皆さんが理解できる授業を心がけていきます。安心してください。

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