[高等部通信10月号]学園長より~可能性の扉~④

2017年11月24日

4、不登校生徒についての統計
 自然学園に在籍している生徒でいままでに不登校を経験していた理由として、このようなケースで不登校に至ってしまったことを入学時に聞いた話は、珍しくありません。とくに発達障害傾向にあるお子様方は、2次障害を起こしやすく、学校側がいじめと認識していないような人間関係のトラブルでも本人はいじめと感じて、精神的に追い詰められているケースが多いように思います。自殺までは至らなかったとしても、このようなトラブルがきっかけで、「不登校」「ひきこもり」「自傷行為」「強迫性障害」などの2次障害に至るケースは多くあると思います。

不登校の問題は、平成13年にピークを迎え、その後わずかに減少したものの停滞状況が続き、平成19年には、再び増加の傾向を示していました。文部科学省が発表した平成27年度 学校基本調査では、平成26年度に年間30日以上欠席した不登校の小中学生は計12万2897人で、不登校の小学生は2万5864人で過去最高になっています。全児童に占める不登校の割合も、0.39%と過去最高水準となりました。近年著しい増加傾向を見せていましたが、小学校の不登校の急増は深刻な問題になっています。不登校の中学生は9万6786人で、過去最高であった2013年の112,211人、全生徒に占める割合が28.1%だった年に迫る勢いで全生徒に占める割合が27.6%に上昇しています。
不登校の理由としては、学校にかかわる要因として挙げられているのが、不安による傾向があると無気力の傾向があることが挙げられ、不安による傾向があるでは、いじめを除く友人関係をめぐる問題に次いで学業不振の理由が大きな割合を占め、無気力による傾向では、学業不振に次いで、いじめを除く友人関係による問題が続いています。小学校では、不安による傾向が最も多く、中学校では、無気力による傾向が最も多い統計になっています。

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