[高等部通信10月号]学園長より~可能性の扉~6

2021年10月18日

6、第8回自然学園体育祭についてのご案内

新学期特別編集号でもお知らせしたように、10月10日(日)に、第8回体育祭が行われます。

運動会や学校の体育の授業が嫌いな子どもたちは、小中学校の時代に、勝ち負けにこだわりパニックになったり、協調運動など感覚的なつまずきがあり粗大運動が苦手で運動会や体育の授業で失笑を買ったり、チームが負けた責任をかぶせられたり、動きが遅れたり周りに合わせられなかったりして教員から注意を受けたりした負の記憶がある人たちが多いと思います。また感覚過敏が強い人たちは、スピーカーから流れる音楽や大声、ピストルの音など耐えることができない環境が運動会にはそろっています。

自然学園の体育祭では、勝ち負けのこだわりを少しでも少なくするために障害物競走を取り入れ、脚力だけではない勝ち負けの要素を付加しました。またその際のジャンケンも負けた感を強くもたないために旗上げジャンケンを導入するなど、三密を防ぐため以外の面でも細部にわたり考えられるだけの工夫を凝らした体育祭を心がけています。

昨年に引き続き今年も行う予定の「大玉ころがし」や「台風の目」は、大玉や棒をうまくコントロールしながら、スピーディーに操作する競技です。昨年は、速く走ること、操作することの同時処理に苦心しながらも、操作のコツをつかもうと努力している生徒の様子を見ることができました。

今年の障害物競走、リレー走に参加を申し出てくれた選手の皆さんは、本番の活躍を期待しています。

相手との勝ち負けではなく、自分に負けないことを目標に全力を出し尽くすことが、体育祭を通して皆さんに経験してほしいことです。最後まであきらめない、自分に負けない、そんな生徒の気持ちが見ている人たちにも十分伝わるような体育祭を期待しています。コロナ禍での開催をご理解いただき、保護者の皆様方には心より感謝申し上げます。

自然学園の体育の授業では、一人ひとりのつまずきに応じた課題を克服する支援から始めていきます。体育祭では、なるべく次の動作がしやすいような指示を具体的に提示することに気をつけ、認知的なつまずきをカバーしていきます。勝敗よりも競技に参加する楽しさが実感できるような合理的配慮を取り入れていきます。体を動かすことや小中学校時代に体育の授業を苦手としていた人も、精一杯競技に打ち込む姿が見られる体育祭になるように準備を進めています。

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