[高等部通信2月号]学園長より~可能性の扉~2

2022年2月10日

2、自然学園高等部3学期始業式 式辞

1月11日(火)から自然学園高等部の3学期が始まりました。以下は、その際に述べた式辞の内容になります。

3学期になりました。現在新型コロナの感染拡大「第6波」が猛威を振るっています。
今回の感染の中心であるオミクロン株は、デルタ株に比べて感染力が強いが重症化のリスクは低いと言われています。ただ、感染が拡大すれば病床率が逼迫するリスクがあるのです。ですから皆さんには、放課後から私生活に至るまで感染リスクがある行動を控え、3密の回避と「手洗い」「うがい」「マスクの着用」の徹底を心がけてほしいと思っています。皆さんの感染は家庭内やクラス内でのクラスターにつながる可能性があり、日頃の社会生活に大きな影響を及ぼします。クラスメートやご家族にも迷惑をかけることになります。

新学期の最初に皆様に伝えたいことは自己責任についてです。先日は成人式でした。何をもって大人になったと言えるのでしょう。自分の判断で物事を考え決断し実行に移し、その責任を担うことが大人としての第一歩です。現在は18歳をその年齢として認識するようになり、選挙権が18歳から認められました。罪を犯した18、19歳を「特定少年」として厳罰化する改正少年法も昨年成立しました。現行法の全件家裁送致は維持しながらも、18、19歳に対して成人と同様の刑事手続きを取る検察官送致(逆送)の対象犯罪を拡大し、18歳以上を「成年」とする改正民法と同様、2022年4月から施行することになりました。社会的に成人として扱われるということは、刑法上成人として処分されることになるということです。法を犯した責任は保護者ではなく本人に責任の所在があるということです。大人になるということはこのように自己責任が問われます。高等部3年生は18歳になった人もいると思います。

高等学校に関しては中学校とは違い義務教育課程ではありません。高等学校は皆さんの意志で学業に励み、74単位の単位数を取得しなければ卒業できません。その責任は高校生の皆さんに課せられています。小学校、中学校は皆さんに教育を受けさせる義務が保護者にあります。高等部1年生をはじめとして在籍生徒には、この違いをもう一度自覚して欲しいのです。

これから皆さんは後期学力考査を受けることになります。ご存じの通り出席日数と試験の得点および授業態度が加味され評定がつけられます。2以上の評定で単位が認定されます。3年間で74単位が認定されなければ卒業はできません。単位が認定されない責任は本人にあるのです。卒業するかしないかはあなた方の意志に任されているのです。そのために、これから控えている学力考査を自分の責任として受験することがあなた方の義務であり、その結果は皆さんが受け入れなければならないのです。皆さんの努力を期待しています。

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