高等部通信4月号 学園長ブログ~可能性の扉~-1

2023年5月11日

1、はじめに

3月12日(日)の卒業式前後から、早咲きの桜はつぼみを開花させ、町中の至るところに桜の開花が見られるようになりました。まるで、卒業生の旅立ちを祝うように彩を添えていました。
今年は例年より早い桜の開花で、待ちに待った春を届けてくれたような思いです。13日(月)からはマスクの着用も自己判断に委ねられ、コロナ後の日常生活を取り戻すための第一歩を歩み出しました。そんな希望にあふれた春がやってきました。

2、修了式

3月14日(火)に修了式を行いました。話を聞く1、2年生の目つきや表情からは、来る新学期に向けてそれぞれの胸に秘めた新たな決意や思い、希望を感じ取ることができました。修了式の興和をもう一度お話しさせていただきます。

3年間、コロナ禍でマスク越しの顔しかお互いに見ることができず、マスクに隠れた表情を自分自身で想像することさえなかったことでしょう。日常の生活が戻り、マスクをしなくなれば素顔を大勢の人さらすことになります。

人は、相手の気持ちを推察するときにまず相手の表情を見ます。目線をそらしたり、相手をにらみつけるような強張った表情をしていたり、臆病な目をして自信のない素振りを見せていては、相手からの第一印象が悪くなります。コミュニケーションの第一歩は、挨拶と微笑みです。人との関係性はそこから生まれるものです。新しい学期が始まるこの時期は、初めての出会いが多いことでしょう。マスク越しでの生活に慣れすぎて、人前で平気であくびをしたり、口元を緩めたりしてはいませんか。そんな表情では相手の気持ちを掴むこともできません。表情の豊かさは人間関係作りの非常に重要な要素であり、就職活動の大きなポイントになることを忘れないでください。

そして新3年生の皆さんは、企業への実習や企業見学の際に、企業の方の印象に残る振舞い方や自己アピール力が必要になります。実習の際の業務のスピードや技能の高さは採用基準としてはあまり関係ないように思います。誠実で、前向きで、素直さのある人が採用の際に好まれる人材の共通点です。企業見学の際の質問や、会社説明を聞く際のメモを取る姿勢、敬語などの言葉遣い、そして目線や表情などの好感度が企業の方々の目に留まるきっかけになると私は思っています。

こだわりの強さや必要以上の緊張や不安は表情の豊かさを無くしていきます。経験する前から失敗を想定して悩んでも仕方ありません。

皆さん一人ひとりを見ていると、新2、3年生は今まで一緒に過ごしてきたクラスメートたちとなら、変にかっこつけたり、背伸びしたり、自分を取り繕うことをしないでも良い関係を築けていると感じています。そうであるなら、自分のできることに精一杯取り組んで、できないことはできる人に手助けしてもらいましょう。そんな気持ちで学校生活を送っていけば、できることが必ず増えていくはずです。そうすれば自信に繋がります。そのためにも、なるべく多くの経験を積むことです。いつしか心のゆとりが生まれ、初めてのことや苦手なことに取り組むときも表情が明るく豊かになっていることでしょう。まずは気楽に、企業実習にも積極的に取り組んでください。新学期からの皆さんの更なる飛躍を期待しています。

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