『高等部生徒の精神的な不安さと季節との関係』

2014年7月8日

今月は
そのような子どもたちと
今の季節の関連性について
少し触れてみたいと思います。
新入生は、
初めての学力試験が
夏休み明けすぐの
9月の第2週目にあるので、
今から相当緊張している子どもたちが
多いと思います。
高等部の生徒は、
勉強が苦手だと意識している人たちが
大半を占めているでしょう。
そして「テスト」「試験」と
名がつくものが、
小学校低学年の時から
とにかく大嫌いで、
人と較べられたり、
叱られたりした
苦い思い出が
トラウマ的になっている人なら
なおさらです。
人に評価されるなら
レポートも出したくないと
言っている生徒もいるくらいです。
学年が上がり
高校3年生になってくると、
クラスの子どもたちの話題も
就職や大学受験にシフトして
大学の推薦基準や
AO入試、推薦入試の話題や
予備校での模擬試験や
個々の成績の話題
または体験就労実習の話題が
多くなってきます。
ホームルームでも
進路についての担任の先生の話を
頻繁に聞くことが多くなります。
もちろん家庭でも
食卓でも進路の話題が
上ってくるでしょう。
LD傾向が伴う
発達障害の子どもたちは、
学力不振の悩みを抱えているので
精神的な負担や
焦りが大きくなってきます。
強迫観念的な気持ちが
心の中を支配するようになってきます。
それに追い打ちをかけられるように
レポートなどの学習課題、
宿題に費やされる時間や
放課後の予備校、
試験勉強など
割かれる時間が多くなると
精神的にもゆとりがなくなり、
余計に不安定な気持ちに
拍車がかかってきます。
学校の先生や
保護者から進路のことで、
叱責や多大な期待をかけられるようなことがあれば、
現状から逃避したい願望が増大し、
特色である衝動性とともなって
不登校を選択することは
容易に想像がつきます。
「合格しなければいけない。
就職しなければいけない」
という気持ちが強い子どもたちは
知らず知らずに
心身症的な状態が強くなり、
身体的に適応できなくなるケースを
私は目の当たりにしています。
そのようなことも含めて
高等部に在籍している子どもたちにとって、
GW明けから梅雨入りのこの季節は
特に注意を払わなければいけない時期だと思っています。
    『高等部通信6月号
        学園長コラム ~可能性の扉~』より抜粋
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