小学部の様子:道徳「東日本大震災について」

2021年3月5日

2月13日土曜日23時8分頃、福島県沖で最高震度6強という非常に大きな地震が起きました。自然学園のある埼玉県春日部市でも震度4を記録し、私も自宅で大きな揺れを感じました。自然学園小学部のほとんどの児童が大きな地震があったことに気づいており、月曜日はその話が子どもたちから出ました。そのため、その日の道徳の授業は急遽「東日本大震災」について扱わせていただきました。

東日本大震災が起きたとき、小学部の子どもたちはまだ小さく、何が起きたのか覚えている子はほとんどいませんでした。しかし、授業者である私は、当時宮城県仙台市の大学に通う大学生だったため、沿岸部ほどではないですが被災をしました。そのため、まずは東日本大震災を知らない子どもたちに、「東日本大震災で何が起きたのか」「大きな地震が起きたらどうなるのか」といったお話を、当時の自分の経験を交えてお話させていただきました。

その後、東日本大震災の復興について、岩手県陸前高田市の写真を使いながらお話しました。私は陸前高田市に思い出があり、学生時代、震災孤児の学習支援のために毎年何度か通っていました。そのとき、陸前高田市の復興のために現地で働く方からお話を聞かせていただいたことがありました。「がれきをどかして『何もない』状態にするまで何年もかかったこと」「がれきや死体をどかした人たちの苦労」「『その人たちの力になりたいから今ここで仕事をしている』という復興に対する思い」、その時に聞いた復興の苦労とその思いを子どもたちにもお話しました。非常に重い話でしたが、子どもたちは真剣に聞いてくれていました。

大きな災害のときには、人はどうしても道徳的な判断がおろそかになってしまうものです。東日本大震災のときも避難所での暴行事件や火事場泥棒、買占め問題や放射能に関する差別問題など、人として恥ずべき事件が数多く起きました。このような事件を二度と繰り返さないために、道徳の授業をさせていただきました。将来社会で生きていくために必要な道徳心を身に付けていって欲しいと思います。

小学部 河邉

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