高等部:高等部通信2月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-4

2026年2月10日

4,特別支援教育の変遷

2005年12月にまとめられた「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」の答申では特別支援教室と言う新しい制度が提唱されました。従来の障害児教育を支えてきた学校教育法第75条に規定する障害児学級(特殊学級)と学校教育法施行規則75条に規定する障害児学級と学校教育法施行規則73条に規定する通級制度を1本化し、「特別支援教室」とする方向性が示されていましたが、従来の特殊学級(知的、情緒、難聴、弱視、病弱、肢体不自由の各学級)の機能を残すべきであるとの意見がありその実現が先送りされました。特別支援教室と言う新しい制度ではLD、ADHD、高機能自閉症等が対象に含まれて特別な支援が想定されていました。2007年に学校教育法が改正され特殊学級から「特別支援学級」への名称が変更し、障害の種別を超え柔軟な支援を行うようになることで、対象がLD、ADHD、高機能自閉症等などの発達障害まで拡大し、すべての学校でひとり一人のニーズに対応した本格的な特別支援教育が始まりました。

「通級」による指導とは通常の学級での学習や生活におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする児童生徒に対して、各教科等の授業は通常の学級で行いつつ、障害に応じた特別の指導を「通級指導教室」といった特別の場で行う特別支援教育の形態の一つです。知的障害がある児童生徒は含まれていません。2006年からLDやADHD等の生徒も含まれるようになり2013年から2023年の10年間で通級のよる指導が2.5倍にも増えています。特別支援学級の在籍生も情緒級なども2・1倍に急増しています。このように特別支援教育の現状は発達障害などへの認知向上に伴い、支援を必要とする児童生徒数が約10年間でほぼ倍増し特に特別支援学級や通級利用者が急増しています。LD(学習障害)、SLD(限局性学習症)、ADHD(注意欠如多動症)、知的な遅れが少ないASD(自閉スペクトラム症)傾向の生徒など発達障害(神経発達症)傾向の可能性がある小中学校の生徒児童は2022年に発表された調査結果だと8.8%になると発表されています。小学生は10.4%、中学生は5.6%と学年が上がるにつれて割合が下がる傾向があります。そして正式な診断はないものの、特性が見られる「グレーゾーン」を含めると全体の約15%に達すると推定もあります。

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