高等部:高等部通信2月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-5(1)

2026年2月11日

5、高校において多様化する生徒に対応した本校の教育的な配慮

(自然学園高等部における具体的な学科試験の配慮事例)

文科省が8月27日に公表した学校基本調査(速報値)によると、通信制高校の生徒数は前年度比5%増の30万5,221人になり、過去5年で1.5倍に増えました。全国の高校生に占める割合は同0.5ポイント増の9.6%でした。この統計からはすでに高校生の約10人に1人は通信高校の生徒だということになります。

令和3年1月に「新時代に対応した高校改革推進計画」が中央教育審議会答申において提言されました。通信制高校の改革として挙げられるのは通信教育の質保証を図るための制度改革に重点が置かれている点です。その中で多様な生徒のためのきめ細やかな対応が提言されています。多様な生徒の中には不登校を経験している生徒や中学校では発達障害傾向のつまずきで通級や特別支援学級に在籍していた生徒や特定の教科における習得の困難さが見られた生徒が含まれます。もちろん、高機能自閉症やアスペルガー症候群のASDの傾向がある生徒やADHD、(S)LD、場面緘黙など、特別支援学級(情緒・知的級)の生徒も多く通信制高校に進学しています。不登校の生徒には小学校低学年からの長期的な不登校生も珍しくありません。その場合、小学校の4、5年生から基礎学力に不安がある生徒の対応が求められてくると強く感じ、様々な特性を考慮して進路指導や学習指導を自然学園では実践してきました。

(1)国語における試験対策授業

学力考査では、試験の1週間前から試験対策授業を実践しています。高等学校の学習指導要領では基礎学力が不足しているために現実的なきめ細やかな対応や個々のつまずきにあったフォローが必須です。2022年のカリキュラムの改訂により新しい学習指導要領では「国語総合」が「現代の国語」と「言語文化」と並行して必修教科になっています。「言語文化」には漢文があり、漢字の羅列だけの文体は、視空間のワーキングメモリが弱く、小学生から漢字が覚えられなかった生徒には苦痛でしかありません。指導の目的は古典の鑑賞(古典に触れる)にあるので、書き下し文を添付するといった配慮により訓読文の読解に取り組みやすくする学習支援を導入しています。古典文化に自力で触れ、鑑賞できた喜びを優先し、意欲的に言語文化に取り組んでもらえるように答えを導き出しやすいワークシートで学習し、その持ち込みも許可しています。

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