高等部:高等部通信2月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-2(1)

2026年2月6日

2、高等部3年生の進路について

(1)高等部の就労に向けての取り組み

自然学園高等部は通信制高校です。通信教育の学習形態にはさまざまな形態がありますが、自然学園は全日制高校と同じ週5日制で登校できるコースを主流にしています。そして技能連携校として埼玉県の教育委員会からの認可を取っています。技能連携校とは、通信制高校と連携し、工業・商業・福祉・美容・情報などの専門技術を学ぶと同時に高校卒業資格の取得を目指す教育施設です。都道府県教育委員会から認可された技能教育施設のため、学校としての扱いを受けています。通信制高校直営の学習センターと同様にレポート課題の添削や単位認定試験およびスクーリングに相当する授業は技能教育施設で実施できます。対象としている在籍生の学力や認知発達の凸凹の特性を配慮したワークシートでレポートや教科書の課題を補い、個々の課題に合った多様性に応じた学習課題を通した学び直しができる学習支援体制を強化、実践しています。

また、メリットとしては専門的な技術・知識を実践的に学べるため、就労業務における即戦力や将来の目標である一般就労に繋がる実践力を育むことがカリキュラムに反映できます。自然学園高等部の在籍生の中には中学校で特別支援学級に在籍していた生徒が多くいます。特別支援学級は、特別支援教育が制度化される以前は知的な遅れのない発達障害傾向の生徒は対象ではなかったため、特別支援学級からの中学校卒業後の進路は特別支援学校が中心でした。そのため通常級の在籍生より就労に対する意識が高い子どもたちが多いと思います。また、療育手帳を取得できない生徒でも2006年に施行された発達障害者支援法によって精神保健福祉手帳の取得が進み、一般就労が急速に増加しています。2019年に障害者雇用促進法の法定雇用率に精神障害者も認められたことで2023年度の障害者雇用率では精神障害者の割合が56.7%になっています。このようなことを背景に、自然学園の在籍生は卒業後の進路として一般就労を目標にして入学してくる生徒の割合が非常に多くなっています。そのような理由で、自然学園では各学年を通じて企業見学、体験就労を実施しています。そして3年間を通じてのキャリア教育の実践を自然学園の理念の一つとして掲げています。

学校教育において最も早く学習指導要領の中に「キャリア教育」と記載されたのは高等学校です。2009年(平成21年)の学習指導要領改訂の際に「第55款 教育課程の編成、実施に当たって配慮すべき事項」の中で記載されています。この中で高校のキャリア教育とは「社会的・職業的自立に向け、自己理解、勤労観・職業観の育成・確立、具体的な進路設計能力を養う教育」とされています。具体的にはインターンシップ、社会人講話、総合的な探求の時間など体験学習を活用し、主体的な生き方を選択する力を育むとされています。高等学校におけるキャリア教育の柱を4つ、文部科学省は設定しています。その柱は『人間形成・社会形成力』『自己理解・自己管理力』『課題対応能力』『キャリアプランニング能力』です。

一つ目の『人間形成・社会形成力』は「他社の価値観やユニークさを理解して受け入れる」「異なる年齢の人や異性など、多様な他者と場に応じた適切なコミュニケーションを図る」「リーダー・フォロワーシップを発揮して相手の能力を引き出し、チームワークを高める」などの能力であるされています。二つ目の『自己理解・自己管理』とは「自己の職業的な能力や適性を理解し、それを受け入れて伸ばそうとする」能力であるとしていて、さらに三つ目の『課題対応能力』とは「職業について総合的に見て、就職の実現を目指して課題を設定し、その解決に取り組む」能力としています。四つ目の『キャリアプランニング能力』は「将来設計に基づいて、今取り組むべき学習や活動を理解する」「多様な職業生活観・勤労観を理解し、職業・勤労に対する理解・認識を求める」「職業生活における権利・義務や責任及び職業に就く手続き・方法などがわかる」などの能力であるとされています。

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